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痛風

目次

セルフチェック

  • 男性である
  • 30歳以上
  • 肥満である
  • 油っぽい物が好き
  • 水分をあまり取らない
  • 外食やコンビニ食が多い
  • 食事の時間が不規則
  • アルコールをよく飲む
  • ジュースや清涼飲料をよく飲む
  • 甘い物が好き
  • 家族や親族に痛風の人がいる
  • ストレスが多い

痛風ってどんな病気?

痛風は、血液中の尿酸濃度が高くなり、関節や組織に尿酸の結晶が蓄積することによって引き起こされる疾患です。尿酸は、体の中でプリンと呼ばれる物質が代謝される過程で作られます。

尿酸が過剰に蓄積されることにより、関節の周りに尿酸の結晶が蓄積し、炎症を引き起こし、足の親指の付け根・足首・膝・手首などの関節に痛みや腫れを引き起こします。また、尿酸の結晶が腎臓に蓄積することで、腎臓機能障害や尿路結石を引き起こす場合もあります。

女性よりも男性に多く、ほとんどは中年期の男性、閉経後の女性に発生すると言われています。

痛風は薬もあり、正しい治療を行う事で健康な生活を送ることができます。放置すると、激痛を繰り返したり、結節ができたり、腎臓に影響を及ぼす事もあります。

痛風ってどんな病気?

痛風の症状

痛風の主な症状は急な炎症性の関節痛です。激痛が起こり、「風が吹いても痛い」と言われるほど強い痛みを生じる事から「痛風」と呼ばれています。また、痛風の発作には、熱感、腫れ、赤み、そして関節周囲の圧痛などの炎症の徴候が見られます。

 

【痛みの出る場所】

痛みの出る場所は、足の親指の付け根に多く、足の甲・足関節・膝関節・手関節・肩関節にも痛みが出る事があります。

【痛みの経過】

痛みは突然発生し、しばらくすると治ります。これを『痛風発作』と言い、発作が起きてから痛みが1週間ほど続き、徐々に痛みが和らいでいきます。一般的に痛みのピークは痛みが出てから半日と言われています。

痛風は、発作時のみ症状が現れる場合もありますが、放置すると再発し、症状が慢性化する可能性があります。痛風の症状が現れた場合には、早期の治療を受けることが重要です。

痛風の原因

痛風の原因は、体内で生成される尿酸が血液中の濃度が高い状態(7.0mg/dl以上)で、関節や結晶の沈着物として堆積することです。通常、体内でプリンと呼ばれる物質が代謝される過程で尿酸が生成されますが、尿酸の排泄が不十分な場合や、過剰に生成された場合に、血液中の尿酸濃度が高くなり、尿酸が結晶となって、関節に炎症を引き起こします。

(尿酸の原因はプリン体です。食事から取り込まれるプリン体は、体内にある物のうち20%ほどです。その他の80%は、実は体内で作られた老廃物と言われております。)

痛風の原因は食事と大きな関わりがあります。

痛風の原因

痛風を発症した時の対処法

痛風発作を発症した場合、以下の対処法があります。

①患部を心臓より高い位置で固定する。

②患部を冷やし、安静にする。

③医師から処方された薬がある場合はそれを服用する。

痛風発作を発症した時に、患部を揉んだり、温めたりは絶対にしないようにしましょう。痛みを和らげるためにお酒を飲む事も控えてください。

痛風の治療法

痛みの強い痛風発作時には、炎症を抑える治療になるので、痛み止めの内服や湿布を処方します。

当院では、痛みが強い場合は、超音波エコーを使用し、確実に関節内にステロイドを注射も可能です。痛みが緩和したときに尿酸値を下げる薬と開始するか検討します。

痛風は適切な治療を行わないと、関節の破壊や腎機能障害などの合併症を引き起こすため、早期に医師の診療を受けることが重要です。

痛風を予防するには

 

①プリン体を多く含まれる食事を控える。

痛風は食生活と大きな関わりがあります。プリン体は煮たり、茹でたりすると水に溶け出し、摂取量を減らす事が出来ます。

プリン体を多く含む食べ物→レバー、ビール、えび、もつ類、白子、うなぎ、ニシン、たら、イワシ、鰹、鮪など。

②アルカリ性の食べ物を積極的にとる。

野菜や海藻は、ビタミンやミネラルを多く含むアルカリ性の食品です。尿酸はアルカリ性によく溶けるので、アルカリ性の食品を摂取することで尿酸の排泄を促す事ができます。

 

③水分を多くとる。

尿酸の排泄に必要なため、十分な水分補給が必要です。1日に2〜3リットルの水分を摂取すると良いです。

④肥満を改善する。

適正な体重を維持するために、適度な運動や食生活に気をつけるようにしましょう。過度な運動は禁物です。

 

Q&A

Q

ビールだけ控えてれば大丈夫ですか?

A

尿酸値はアルコールそのものでも上がります。またプリン体ゼロのビールに変えてもアルコール自体で尿酸値が上がります。アルコールの中でも比較的ワインが尿酸値を上げにくいと言われております。

Q

食事制限すれば大丈夫ですか?

A

尿酸値は食事だけでコントロールできないことも多いです。ストイックな食事制限は必要ありませんが、暴飲暴食は控えた方が良いです。

Q

食べた方が良いものはありますか?

A

乳製品や、海藻、野菜、きのこ、芋などを積極的に取ることを勧めております。また、コーヒーも尿酸値を下げると言われているので、1日3杯ぐらいなら大丈夫です。

Q

痛みが無くなったから、治ったと判断して良いでしょうか?

A

痛みがないからと言って、関節内に結晶化された尿酸は残っております。関節内に溜まった尿酸結晶は、5年くらいで無くなると言われております。

Q

薬で痛みが無くなったら、もう飲まなくて良いのでしょうか?

A

尿酸の薬をやめてしまうと2日くらいで尿酸値は元に戻ります。また、尿酸値が下がっても、関節内の尿酸結晶が消えるまでの5年間は、痛風発作が起きる可能性があります。

author

医学博士亀田 和利

平成12年札幌医科大学卒業後、道内外での病院や海外で臨床・手術の経験を積み、平成28年福住整形外科クリニックを開院。膝関節の治療(PRR療法、再生医療、人工膝関節)を専門としている

[所属]
日本整形外科学会整形外科 専門医、医療経営大学 准教授、人工関節学会、人工関節若手の会、日本整形外科学会認定 運動器リハビリテーション医

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